週刊ゲタバコ批評 週刊少年ジャンプ11/30号 『カガミガミ』はなぜ終わってしまったのか
巻頭 新連載 | バディストライク |
1 | 暗殺教室 |
2 | 僕のヒーローアカデミア |
3 | 食戟のソーマ |
4 | トリコ |
5 | 火ノ丸相撲 |
6 | 斉木楠雄の屮難 |
7 | ハイキュー!! |
8 | 背すじをピン!と~鹿高競技ダンス部へようこそ~(センターカラー) /td> |
9 | ブラッククローバー |
10 | トリコ |
11 | 銀魂 |
12 | ものの歩 |
13 | こちら葛飾区亀有公園前派出所 |
14 | 左門くんはサモナー |
15 | ワールドトリガー |
16 | ニセコイ |
17 | BLEACH |
18 | 磯部磯兵衛~浮世はつらいよ~ |
19 | ベストブルー |
20 | カガミガミ |
今週のジャンプは、新連載『バディストライク』が始まり、岩代先生の『カガミガミ』が連載終了しました。
岩代先生、お疲れさまでした。
さて、今日のゲタバコジャンプ批評は作品連載終了について。
映画『バクマン。』でも描かれていましたが、ジャンプでは読者のアンケートを集計し、それを基に人気順に作品を掲載しています。
だからそれが連載を続ける指標の全てであり、つまらない作品は終わってしまう運命にあるのです。
ぼくは『みえるひと』から岩代先生の作品は好きで、それを前提に今回の記事を書かせて頂きたいのですが、
今回の『カガミガミ』は途中から超つまんなくなった
と思いました。
それはトーナメント戦くらいからです。
打ち切り作品全てに言えるのですが、連載終了する前に一気に登場人物増えませんか?
カガミガミの場合は式神つかいが増えたトーナメントから。
その途中で本部が襲われちゃって、式神つかい全員で力を合わせて戦おうという話になるんですけど。
キャラクターをいっきに増やす理由ってなんなんですかね?
あたためていたキャラクターをもったいないから出すということなんでしょうか。
それとも、次回作のリサーチのために出しておいて、人気のあるキャラクターをもとにキャラを作ったりするのでしょうか。
しかしそうすると何が起こるかというと、
読者が感情移入できなくなっちゃうような気がして。
カガミガミで言うと、ぼくは毎週連載開始から読んでいましたが、
印象に残ってるキャラって、主人公、マコさん、烏丸さん、はさみの人、主人公の幼なじみ、人体模型と合体した式神くらいですよ。
正直、何で最後主人公が別世界に行ったかもほとんどわかってません。すいません。読解力の不足かもしれないのですが。
でも、そこらへんからぼくにとってカガミガミへの興味が薄れていったのは事実。
だから登場人物急に増やすのやめた方がいいと思うんですよね。
人気が出て、次の○○篇が始まる前とかならいいと思うんですけど。
でもやっぱ最近のONE PIECEも登場人物の過去篇にあまり心動かないように、そこらへんて読んでて一番つまんなくなっちゃうんですけどね。
その点、ヒーローアカデミアとか暗殺教室とかはキャラクターの登場のさせかたうまいと思うんだけどなぁ。
というわけで、カガミガミが終わった要因の1つとしては、新キャラを出しすぎて、読者が感情移入先を見失ってしまったからというのが上げられると思います。
あとは、岩代先生の表現の特徴なんですけど、少年漫画にしてはすごく淡々としてるんですよ。
画のタッチが実写に近いというか。リアクションがオーバーじゃないんですよね。マンガのリアクションじゃなくて、テレビドラマのリアクションを観ている感じ。
とてもリアルなシーンの描写とかあったりしてぼくはとても好きなんですけど。
twitterでも連載終了を惜しむ声が聞こえます。
あーなんてことだ、カガミガミが終わった。いつもこうだよ。何故みんな岩代先生の良さがわからないんだ。
— 岩井勇気 ハライチ (@iwaiyu_ki) 2015, 11月 16
私、カガミガミが終わったら国語の先生(この間のカガミガミ面白くない発言しやがった先生)と全面戦争する自信あるし何ならブチ切れて指導室行きからの進学内定取り消しまで覚悟してるから私の学生生活のためにもカガミガミは続くべき。移籍でもいいから。っていうのをここ半月くらいずっと考えてる。
— 死因:烏丸巧海 (@Mizuno_Kaho_) 2015, 11月 14
カガミガミのオフ会しよう。新宿あたりで。興味ある人は【平日と休日どちらを希望するか】明記してリプください。フォロー外OK。年齢性別不問。リプの締切11/12(木)23:59まで まずは新宿まで出られる方がどれくらいいるか知りたいです
— 春日野 (@rie_kasugano) 2015, 11月 9
岩代先生はいつまでも岩代先生が大切にしているものを見失わないで漫画描いてくれるって絶対信頼してるからこんどはそんな岩代先生の信念を大切にしてくれる環境で漫画描けたらいいな
— くらめ (@kurame_krm) 2015, 11月 16
そういう意味で、岩代先生のマンガこそテレビドラマにするべきだと思うなぁ。
先生が描く人間のリアルさが、ドラマというコンテンツ表現と一番一致しますよきっと。
カガミガミとかサイレンではなく、『みえるひと』でちょっと一回やって欲しいですね。『地獄先生ぬ~べ~』をあそこまでの劣悪コンテンツに仕上げられる汐留のテレビ局にやってもらいましょう。
だけど欠点として、この前も書きましたけど、ジャンプに不可欠な『友情・努力・勝利』から来るアツさがないんですよ。ほとんど。
それはストーリー的にということではなく、原稿面から発せられる表現として。
それがいいとこでもあるんでしょうけど、なんか画風は少年ンマンガなんですけど、青年マンガの方がストーリーの進行速度的に向いてると思うけどなぁ…
逆にいまの連載陣ではその対極にいるのが『ブラッククローバー』な気がします。
毎週アスタの見せ場を派手に作ってるし、少年にとっては読みやすいのではないかと感じますね。
(あとこのマンガは主人公アスタが女にモテていくという隠れハーレム感が希望を与えていい・・・!笑)
そんなわけで、岩代先生にはまた新作を是非描いて頂きたいと勝手に思っています。
あとこの先生、キャラデザ、武器とか能力のデフォルトは死ぬほどうまいとおもうんで、RPGゲームでのキャラデザとかも観てみたいかも。
この作品はなんといってもヒロインの純粋なかわいさが魅力的です。
あと大鎚もった霊のやつの技。