週刊ゲタバコ批評 週刊少年ジャンプ11/23号 ニッチスポーツ相撲マンガ『火ノ丸相撲』が続いているワケ
巻頭 | 火ノ丸相撲 |
1 | ONE PIECE |
2 | 食戟のソーマ |
3 | 暗殺教室 |
4 | 背すじをピン!と~鹿高競技ダンス部へようこそ~ |
5 | 僕のヒーローアカデミア |
6 | ハイキュー!! |
7 | トリコ(センターカラー) |
8 | ニセコイ |
9 | 銀魂 |
10 | ものの歩 |
11 | 斉木楠雄の屮難 |
12 | ブラッククローバー |
13 | ワールドトリガー |
14 | 左門くんハサモナー |
15 | BLEACH |
16 | こちら葛飾区亀有公園前派出所 |
17 | ベストブルー |
18 | カガミガミ |
19 | 磯部磯兵衛~浮世はつらいよ~ |
ああまったくPVが増えないこの記事。
さて、今週は『火ノ丸相撲』が巻頭カラーでした。
ぼく、正直このマンガすぐ終わると思ってました。
だって相撲なんてニッチスポーツ流行らないと思ってたし、主人公の戦いもビジュアル的にかっこよくはないし。
でも違いました。
『火ノ丸相撲』、今のジャンプで中堅所を背負って立つコンテンツではないでしょうか。
では、なぜ『火ノ丸相撲』がここまでの人気を見せているのか。考えてみました。
1 熱い
まず、熱さですね。火ノ丸の戦い方がめっちゃ熱い。
今週の戦いは沙田戦で痛めた体に鞭打ちながらも精神的な弱さを克服した部長との個人戦。
しかしその怪我を仲間に明かさず、個人戦という名義で同じ高校の仲間と正々堂々と戦う。
この姿が熱いですね。正直、今のジャンプにここまで命をかけて戦う主人公はなかなかいません。
先週紹介した『僕のヒーローアカデミア』くらい。
この熱さが、相撲という国技ながらも少年にはニッチスポーツを少年スポーツマンガに昇華した一因ではないでしょうか。
2 技
そもそもですね、ニッチスポーツニッチスポーツと言っておりますが、相撲って要は相手を倒せばいいだけなんで、再現しやすいスポーツなんですよ。
つまり、たとえば『ドラゴンボール』でかめはめ波や気円斬といった技がポーズで子供、少年が真似しやすかったように、
鬼車だって超真似しやすいんですね。
しかも知ってはいながらも普段、球技が主流の環境で育つ少年達には真似しながらも結構新鮮なんじゃなかろうかと思うんですよね。
ちなみにぼくのときは、テニスしたらやっぱスネークしてたし、あとは鈴木央先生が『ライジングインパクト』終了後にちょっと連載した『Ultra Red』の破傀拳の真似してました。
3 キャラへの共感
キャラへの共感。これって、マンガを読んで行く上で一番大切な要素なんですよ。
途中で新しい敵やライバルが出て来たって、お前だれ?ってなったら戦う相手が主人公だとしても読む気なくなりますもんね。
そういった意味で、今回の部長戦や、ユーマさんの団体戦は素晴らしくよかった。
2人とも過去を乗り越え、その想いを勝利という目標目指し、相手と体を交える。
こういう戦いが本当に面白いなと思うわけです。やっぱいまの少年マンガ、よっぽどビジュアルがかっこ良くない限り、敵が強くて勝てねぇ…ってならない限り、
強さだけのチートバトルマンガは読んでいて飽きますね。
『火ノ丸相撲』はそれぞれのキャラに共感させるのが超うまいスポーツマンガです。
『SLAM DUNK』のみっちゃんくらいに共感できます。
全作品がこうであれってことじゃないですけど、熱さ、必死さみたいなものが今のジャンプに欠けてると思うんだよなぁ。
今週のソーマはそういう煽り回だったけど全然熱くならなかったし、ワールドトリガーも脅威が近づいてくる気がしません。
少年マンガに、熱さが、欲しい。
まだ7巻までしか出てないので、まとめ買いしちゃいましょう。