「また原作実写化かよ・・・」といってるのは損。 映画 バクマン。 めっちゃよかった!
冷えてきましたねー
外出ても寒いし、芸術の秋(笑)だし、映画でも観ましょう。
というわけで、
この前地元に帰省しまして、街中ガラガラのシネコンで映画を観てきました。
観てきた映画は 『バクマン。』
我らが少年ジャンプで連載されていた、漫画業界の裏側を描くストーリー。
ぼくは15年くらい毎週ジャンプを買っていますが、バクマン。自体は単行本で読んだことがなくて、
リアルタイムで読んでたくらいなのでストーリーはほぼほぼ忘れてました。
かすかに、出てくるキャラクターや設定を覚えてるくらいで。
ではなぜ今回観に行こうかと思ったかというと。
初日に行ったんですけど、たまたまついてたテレビで特集やってたからなんですね。キッカケは。
つまり、
公開初日の日テレのマス宣伝 → あ、読んだことのあるマンガの実写化だ → 時間があるから行くか
という、日テレ、東宝の宣伝にがんがん乗せられて観に行ったわけです。
ぼく、普段なら行かないと思うんです。
実際にまたマンガの実写化かよ・・・ と思いましたし。
特段好きな役者さんが出てるわけでもないし。
ではなぜ観に行ったか。
それは、演出がすげー面白そう!だと思ったから。
あとマイナスの意味で言うと、バクマン。というコンテンツ自体に何の思入れもなかったから です。
だって話も覚えてないし、そんなにキャラクターが好きなわけでもないし。
ひとつめの理由、演出の面白さ。今日はそこについて書きます。
大きく分けて面白いと思った演出はふたつ。
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歴代ジャンプマンガを惜しみなく登場させる
これはマンガ内でもそうですけど、このコンテンツを実写化する一番の意義はここだと思うんです。
やっぱぼく自身、こどもの頃からジャンプで育ってきて、実際にその単行本がバーーーーーって出てるシーン観ると鳥肌立ちますもん。
とくにこの部分に関していうと、エンディングを観て頂きたい。
ここはストーリーよりもテーマよりもネタバレしたくないところなので伏せますが、この、歴代ジャンプマンガの単行本を使った演出に一番鳥肌が立ちました。
ストーリー上の、伏線からのカタルシス以外で、最近の映画では久々に鳥肌が立ちました。
2. マンガを書く描写
あとこれですね。観に行きたいと動機づけられた演出。
もうこれは予告編でも、それこそ特番でもがんがん出てたのでいいと思うので紹介致しますと、
邦画初のプロジェクションマッピングを使った演出を行っています。
初めて、とか、最新技術、なんてことはそうでもいいんです。
心動かされたのは、マンガをバーーーーーって描く描写のところでプロジェクションマッピングを使うという演出センス。
そして、原稿の上だけを映像が映るのではなく、出来上がった原稿が壁に並んで、マンガの執筆という時間がかかる作業を演出で見事映像として表現しているところがすばらしい。
これは大きいスクリーンで観る価値ありますよ。
そう、映画って、16:9という比率、スクリーンは必ず平面という宿命があって。
そのしばりで、映画館という場所で観客を作品内に引き込まなきゃ行けないと考えると、どうやって空間を出すかってことだと思うんです。当たり前の話ですが。
だから照明で影と光のコントラストを出すこと、被写界深度を理解して手前のモノをボケさせて奥行きを出したり、ってことが大切なんですね。
それを今回、この映画ではプロジェクションマッピングという技術を使って、作業場という空間での地味な作業をエンタメとして表現している。これに心動かされました。
そんなわけで、ぼくは今回すげーミーハーな動機とルートで映画館に足を運びましたが、マンガ原作だからと言って同名の映画は観ないという風潮は損だと思ったわけなんですね。
たしかに、やれ原作レイプだ、やれマスコミの煽動だといわれてもしょうがないコンテンツが思い当たらないわけでもないんですが、
だからといって観に行かないのは、受け取る側の勝手な損。
まあ実際、ドラゴンボールのハリウッド実写には失望しましたけど。
あれはなんの新しさも面白さもなかったな・・・笑
まず主人公がかめはめ波のモーションをちゃんとできてなかったことに腹が立ったしな。
バクマン。自体もストーリーはどうだったかというと、そんなに面白いわけではありませんでした。
そもそも原作を2時間に集約するというのは無理な話で。
別に進撃の巨人だって、ストーリーが長くて2時間1作品に収まらないから2部作にしたわけじゃないですからね。
あれは、同じ役者とセットとスタッフで制作費を節約して、2作品やればそれだけ興行収入が見込めるって話で。
ただどちらにせよ、同じ設定のコンテンツをメディアの特性を活かした表現を用いたコンテンツにしているかということが重要だと思うんです。
そう言う意味で、エイジはあんなに悪役だったけ?とか、あえてそうしてるのかわからないですけど、サイキョーは佐藤健さんでよかったのか、とかは思いますけど。まあ、そこはストーリー上の問題とアミューズの都合だと思います。
要は、作品を観る側が、特に日本人は、ストーリー至上主義以外のところで映画を楽しんでほしいっていう話です。
最たる例として、キャラクターが魅力的でお化けコンテンツになってるエヴァンゲリオンなんて、劇場版Qなんて相当ストーリーわけわかんないですよ。選択肢をたどってあとで分析をしない限りは。
まあぼくの青い青い感想はこんな感じなんですけど、最後にこれだけ。
で、この映画作ったのだれ?って話です。
答えはこの人。
大根仁
『モテキ』とかも監督してますね。もうこの人はこれからの邦画エンタメ背負って立っていいんじゃないかというくらい、演出が達者ですね。高揚感というか、持ち上げ方の演出がすばらしい。
現役の監督でなかなか映画観ることって普段あまりないと思うんですけど、今後大根仁には注目あれ。です。
大根仁 オススメコンテンツ
これはもう説明必要ないですね。
長澤まさみの「成長できない」って台詞が好き。
もともと舞台の映画化。
役者の表情撮ってそれを効果的に編集にインサートするのうまいなーって思いました。
テレ東で放送してたドラマ。
そんときコンプライアンスとかどうのこうのって次期だったんで、地上波でおっぱい出てきたって一回話題になったはず。ゲンさん・・・
これもテレ東。
名作ですね。オープニングでマクドナルドをバックに駅前2人で歩きながら歩きタバコしてるシーンが好き。
これは一番最近のやつ。オープニングが超かっけー。